あえて紙の新聞を購読するという試み

郵便箱まで日経新聞を取りに行くのが毎朝の新しい楽しみになった。 電子版ですでに契約していたのでパソコンで読んでいたのだが、約1,500円追加すれば紙面でも購読できるという。 紙面で読みたい、という思いが突然湧いてきて、すぐに紙面の購読を申し込んだ。

物理的な紙で新聞を読むのはかなり久しぶりだ。 オフィス勤務していた頃、毎朝読んでいた。 ちょうど10年ぶりに紙の新聞を読み始めたことになる。

あぁ、紙っていいなぁ、と思った。 大きい紙面で目にパッと飛び込んでくるし、記事のタイトルから本文への移行もスムーズだ。 ウェブだとタイトルが1行ずつ並んでいて、気になったものだけをクリックして初めて本文を読み始める。 そうすると、興味のあるものしか本文には到達しない。 そして、縦にスクロールしないと本文全体は目に入らない。 紙面だとざっと全体を見つつ、気になったものはそのままの流れで本文をよみ、流し読みしたりするのだ。 ニュースを読むという体験において、結構大きな違いがあると思った。

読み始めて数日して気付いたのが、ウェブだと絶対に読まなかったであろう記事まで読んでしまうことだ。 例えば文化のページにある記事だったり、エッセイだったり。 これが何とも、自分の興味の幅を広げてくれるような気がする。 興味のなかったことに、興味を持ってしまう。それが面白い。

ソフトウェアを作る仕事をしているし、1日中パソコンと向き合っている。 だからこそ、パソコンから離れることを重視してもいいなと思い始めた。 紙の新聞を読んでるときはパソコンから離れる。 また、考えるときは紙のノートに書き出していくようにする。 小さな変化ではあるが、最近こういうことが面白いと感じている。