「プロジェクト・ヘイル・メアリー」を読んだ

Project Hail Mary

「プロジェクト・ヘイル・メアリー」(アンディ・ウィアー著)を読み終わった。 本の紹介にはこう書いてある。

グレースは、真っ白い奇妙な部屋で、たった一人で目を覚ました。ロボットアームに看護されながらずいぶん長く寝ていたようで、自分の名前も思い出せなかったが、推測するに、どうやらここは地球ではないらしい……。断片的によみがえる記憶と科学知識から、彼は少しずつ真実を導き出す。ここは宇宙船〈ヘイル・メアリー〉号――。 ペトロヴァ問題と呼ばれる災禍によって、太陽エネルギーが指数関数的に減少、存亡の危機に瀕した人類は「プロジェクト・ヘイル・メアリー」を発動。遠く宇宙に向けて最後の希望となる恒星間宇宙船を放った……。

そう、バリバリのSF本である。

ここ最近、本は読んでも投資に関する本だったりして、小説はしばらく読んでいなかった。 しかし、どこかでおすすめされていて、この本を手に取ったのだった。

上・下巻がある。最初は小気味よく読み出したものの、上巻の途中で止まってしまった。 小説や物語というのは、得てして止まりやすいポイントというのがある。 そこに引っかかってしまった感じだ。

しばらく、数週間の期間が空いたと思う。しかし、ずっと気になっていたのだ。 主人公のグレースはその後どうしたんだろう?問題は解決できたのか? 最後はどうなるんだ?

もう一度手に取り、続きを読み始めた。 そこからはもうノンストップで終わりまで一気に読んでしまった。 とても面白かったし、興奮した。

自分は物理学を専攻したぐらいなので、物理には思い入れがある。 実験によって比較すること、結果から真実を明らかにしていくこと、 そして、それが簡単には実現しないこと、忍耐が必要なことも知っている。

科学というものの素晴らしさは、これまでの先人たちが得た知恵を引き継いで、 それを次の世代がさらに進歩させていくという事だ。 何百年、何千年、もっとだろうか、そういう積み重ねの結晶なのだ。 本書を読んで、物理は素晴らしいなぁと思うし、 科学っていいなぁと思うのだ。